<SDの世界観」について語ろう>
「SDの世界観」の全文はこちらに掲載されています

 初めに断っておきますが、この「SDの世界観」の文面は大変内容を把握しにくい文体で書かれています。内容が所々飛んだり、当て字か誤変換か判断しづらい部分もあります。以下は自分が「?」と感じた部分に限って書き起こしたものなので、本文は人によって受け取り方に違いが出ると思います。

何が書いてあるの?

 事の発端は「天使の里」の「聖母降臨の儀」と、その招待状に書かれていた「SDの世界観」の図です。

 要約すると、SDとそのオーナーは「おみ霊(たま)」なる存在で永遠に繋がっていて、オーナーの成長とSDのタイプは、「幼児>少年・少女」=「ミニSD>SD」というようにシンクロしている「成長するドール」である。
 SDの存在は永遠であり、オーナーの死後も受け継がれていくものだ、といった内容で、SDはオーナーの「もう一人の自分」であり、「現実では一度しかない人生を、ドールの姿で何度でも自由に楽しむことが出来る、崇高なホビーである」とも書かれています。

図には

霊天使 精天使 子天使から
ミニSD SDキュート SD(京天使含む)と成長し
SD13 SD16 母SDまで

成長順に記載されています

問題なのは?

 招待状には、オーナーの生死を露骨に表現した言葉遣い、一方的にオーナーを女性と仮定しての母性観、女性観の押し付け等が目立ちます。

 SDのオーナーにはもちろん男性もいます。
 未成年者や高齢の方、配偶者の有無はもちろんのこと、不幸にも伴侶に先立たれた方、最近家族を失った方、自身が何らかの病と闘っているという方もいます。
 「SDの世界観」に書かれた文面を見て、こうした境遇の方や、それを支えている家族の方、ヘルパーや看護士といった人の生死に携わる仕事をしている方はどう思われるでしょうか?

 実際、SDとボークスを紹介した新聞記事では、「看護士の職に就いているオーナーが多い」と、ボークス社長自身がインタビューの中で語っています。

 類似した事例として、TVゲーム機Xboxの海外版CMのことがあげられます。
 CMの内容は、病院の分娩台でいきんでいた妊婦から勢いよく飛び出した赤ん坊が、猛スピードで空を飛びながら成長、老衰していき、最後は老人の姿になって墓地に落下、そのまま埋葬されてしまうというものです。

 このCMは「短い人生、Xboxのゲームで楽しもう」というポジティブなメッセージを織り込んで製作されたものの、TVゲームという一般的な娯楽のCMに生々しい出産シーンを使ったり、残酷なほど直接的な死のイメージを押し出した結果、多くの苦情がこのCMに寄せられました。

Xbox海外版CMのニュース記事へのリンク>
http://hotwired.goo.ne.jp/news/news/20020607104.html
http://www.itmedia.co.jp/news/0206/14/cead_coursey.html

 ある児童殺害事件の家宅捜査で、SDと思われる大型の人形が押収され、それが本当にSDなのかという確認もなされずにTV番組等でSDを「児童殺人者が所有していた人形」と紹介されてしまった際に、ボークスは毅然とした態度で対応し、番組内でキャスターに謝罪文を読み上げさせました。
 「人形オタクは子供を死体にして人形のように扱う危険な人種だ」という間違ったイメージと戦ったのです。

その時の公式コメント>
http://web.archive.org/web/20040316232848/http://www.volks.co.jp/jp/news/index_news.aspx

もちろん、ボークスは今回のこのような事では音をあげたりしません。 それどころか、これを契機に、益々素晴らしいドールホビーの世界を皆様とご一緒に創造していきたいと考えております。(ママ)

 その結果が、人形とは一切縁のない日本画家の旧宅を買い上げ、和風庭園の広がる邸宅を「天使の里」と名付け、一介のフィギュア原型師に作らせた「聖母像」を公開する式典に、年会費を払っている有料会員の自宅に突然「おみ霊」等という言葉が紙面を踊る「勧誘パンフレット」のような招待状を届けることなのでしょうか?

そんなこと聞いたことがない!?

 「SDの世界観」の発表以前から、「銀貨の誓いシリーズ」や「東京少年物語シリーズ」等での浮世離れした設定が話題になっていたため、今回のこともそういった「メーカーのうわ言」として聞き流されているようで、HPや掲示板で語られることは少ないようです。

 また、多くのオーナーは、大の大人や中高生が、一般的に幼児の玩具であるとされている着せ替え人形で遊ぶという趣味が世間的に良く思われてはいないことをわきまえています。
 自分達が持っている人形が「宗教じみた活動で金儲けをしている会社の商品」であるとか、あることないこと尾ひれを生やされ流布されることを恐れています。

反対活動は?

 現在、とある掲示板の有志等によって、「聖母降臨の儀」に前後して発表された「SDの世界観」を公式に撤廃することを趣旨とした署名サイトが展開しています。

スーパードルフィー新公式設定の撤回を求める署名サイト

 最後に、報道事件の際のコメントの一部を紹介します。

また、何より残念なことは、この歪んだ報道機関の行った軽率な行為によって、何の罪もない沢山のドール愛好家やファンの皆様が、言葉に出来ないほど嫌な思いを受けられたということです。(ママ)


 そう語ったボークス社自身の行動によって、本来の「
SDの世界」は歪められてしまってはいないでしょうか?

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